※本記事の内容は執筆時点の情報ですので、ご注意ください。
2020年4月に正式サービスを開始した楽天モバイル。バンバンCMやってるけど実際どうなの?
無料サポータープログラム時代から、半年以上楽天モバイルを使用してきた僕が、メリット・デメリットを語ります。
楽天モバイルとは?
docomo・au・ソフトバンクに続いて誕生した日本第4の通信キャリア。
- 2019年10月 先行サービスの「無料サポータープログラム」を5,000人限定で開始
- 2020年1月 無料サポータープログラムを2万人に拡大
- 2020年4月 正式サービス開始
- 2020年9月30日 5Gサービス開始
- 2020年10月22日 一部エリアで順次パートナー回線ローミングを終了
- 2020年11月4日 ZERO宣言(各種手数料廃止)発表
その料金体系からサブブランドであるUQ mobileやY!mobileとよく比較されます。実際、この2社は楽天モバイルに対抗するプランを用意しています。
料金プランと特徴
プランはRakuten UN-LIMIT V 月額2,980円(税別)のみ。
※当初はRakuten UN-LIMIT 2.0としてサービスを開始しましたが、2020年9月30日の5Gサービス開始に合わせて料金プランが「V」へ変更となりました。
楽天回線エリアであれば4G(LTE)も5Gも月の通信容量は無制限。Rakuten Linkアプリを使えば通話も時間制限なく無料。SMSも無料。5Gも追加料金無し。
楽天回線エリア外はパートナー回線エリアとなりますが、こちらは月5GBの上限あり。
月5GB超過後は1Mbpsに制限されますが、軽いWebサイトやTwitterを見る程度なら問題なし。ちなみに大手キャリアは128Kbpsに制限されます。
なお、5Gについてはパートナー回線を利用できず、楽天回線のみとなります。
また、先着300万人までは1年間の利用料が無料、解約手数料も無料。
実際には契約事務手数料(3,300円)がかかりますが、これも楽天ポイントで全額帰ってきます。
「楽天ポイントなんて使い道ねぇよ!」という人は楽天Payをインストールして、コンビニとかで使っちゃいましょう。
2020年11月4日より契約事務手数料も無料となりました。
さらに契約時や端末購入時にポイントバックをバンバンやっているので、実質0円で買える機種もちらほらあります。
その他詳細は公式サイトを御覧ください。
メリット
実際に使って感じたメリットを説明します。
通信量を気にしなくていい
やはり一番のメリットはこれです。
楽天モバイルに切り替える前はUQ mobileの3GBプランを使っていました。月1,800円程度で使えたのでこれはこれで良かったのですが、外出時にTwitterなどを見るだけでギリギリの容量でした。
でも楽天モバイルなら気にする必要はありません。ソシャゲの更新ファイルが1GBだろうと、外出先ですぐダウンロードです。
ただし、あまりにも通信しすぎると速度が3Mbpsに制限されますので注意です。公式にはアナウンスされていませんが、1日10GB通信を行うと速度制限がされると言われています。とはいえ普通に使うだけなら10GBはそうそう行かないので問題ないでしょう。
ちなみに通信速度は安定しており、20Mbps~80Mbps程度の速度が出ます。今の所「遅っ!」と思ったことはないですね。
通話料無料
Rakuten Linkアプリを使えば固定電話宛も携帯電話宛も通話料が無料です。
使い方も通常の通話アプリと変わりませんので簡単です。地味に嬉しいですね。
1年間無料・解約等各種手数料無料
冒頭にも書きましたがこれはでかいです。契約・解約・MNPも手数料が無料なので気楽に試せます。メイン回線を切り替えてしまえば1年間通信料タダです。
使ってないスマホに楽天SIMを挿してゲーム専用機やyoutube再生機にするのもいいでしょう。
冒頭にも書きましたが、300万人限定なのでまずはとりあえず契約することをおすすめします。
eSIMやSIMの発行手数料が無料なのも地味に嬉しいポイントです。物理SIM機→eSIM機への切り替えやその逆を気軽に行えます。
大量のポイント還元
「試してみたいけど、サブのスマホが無い」という方も安心です。キャンペーンによるポイント還元が凄まじいので実質タダでスマホが買えます。
例えばOPPO A5 2020という機種だとお値段20,019円でポイント還元が20,000ポイントです。さらにオンラインで申し込むと3,000ポイント上乗せされるので、タダの回線とタダの端末を手に入れて利益が出るという、よく分からない状況になります。
溜まったポイントは楽天Payを利用してコンビニなどで使うか、楽天市場で使ってしまいましょう。
デメリット
メリットを見て「楽天モバイル最高じゃん!」と思ったあなた、踏みとどまってください。デメリットも少なからずあります。
楽天回線エリアが狭い
通信し放題の恩恵を得られるのは楽天回線エリアに限られるのですが、このエリアがとてつもなく狭いです。東京23区はカバーされていますが、ちょっと出るとエリア外になります。
また、エリア内でも地下や建物の奥になると電波が届かず、パートナー回線(au)に切り替わります。通勤で地下鉄を使う方は要注意です。
都内某所にある僕の職場ですが、自席では楽天回線エリアなのに、トイレはパートナー回線に切り替わります。トイレでサボれませんね。
ただ、無料サポートプログラム中は自席でもパートナー回線だったので、少しずつ状況は改善されているようです。
幸い僕の場合、普段の行動範囲はエリア内ですので不都合はありません。また、パートナー回線の上限である5GBを使い切ることは今の所ありません。これは僕の行動範囲が東京23区内に収まっているからでしょう。
よって個人的にはあまり大きなデメリットではありませんが、人によっては最大のデメリットになります。基地局の展開は計画を前倒しして進めているとのことですので、今後に期待しましょう。
また、パートナー回線エリアでも5GBまでは高速通信、以降は1Mbpsで通信を行えるので、割り切って使うのもありでしょう。
ただし、2020年10月22日より一部エリアにて「パートナー回線の利用停止」が開始されました。当該エリアでは楽天モバイルの電波が届かない場合、問答無用で圏外となります。
元々auと楽天モバイルの間で「人口カバー率70%を超えた時点で終了を協議する」という取り決めになっていたためです。
今後、楽天モバイルのエリアが拡大すると共にパートナー回線を利用できなくなる範囲も広がるため、注意が必要です。
2020年9月30日に発表された5Gエリアは更に限られた範囲(都内は世田谷と板橋の一部のみ)となります。今後の展開に期待しましょう。
たまに圏外になる
僕としてはこれが一番大きなデメリットです。
前述の通り、楽天回線エリア内でも電波が悪いとパートナー回線に切り替わってしまうのですが、まれに切り替えすらされずそのまま圏外になることがあります。
秋葉原で例を上げると、男子トイレの個室や駅前のスシロー(地下一階)は圏外になりました。
地下や雑居ビルの奥などでこの事象がまれに発生します。大体の場所はパートナー回線に切り替わるんですけどね。
これ何なんでしょう?発生頻度は少ないとはいえ、割と致命的なデメリットです。
今流行のPayPay等QRコード決済系は圏外になると全て使用不可になるので要注意です。
どう使うのがおすすめ?
まず前提として、メインの回線として使用するのはオススメしません。僕みたいな物好きか、以下に該当する人でしたらメイン回線として使ってもいいでしょう。
- 1年間限定で構わないので、とにかく携帯代を安くしたい。
- 新しい物好きで、たまの圏外も楽しめる人。
- 行動範囲がパートナー回線エリアだけど5GB(あるいは1Mbps)で十分な人。
※ただし、パートナー回線エリアは順次縮小していくため注意
オススメの使い方
オススメの使い方はメインの回線はキープしつつ、サブ回線として使用する方法です。この方法であれば普段の回線は維持しつつ、1年間無料で楽天モバイル回線を楽しめます。利用しながら、無料期間終了後にメイン回線を乗り換えるかどうかを検討すれば良いでしょう。
サブ回線として使うのであれば、行動範囲がパートナー回線エリアだろうと関係ありません。タダで5GBまで高速に使えるauの回線が手に入るのですから。
更にベストを求めるのであれば、デュアルSIM機を利用すると良いです。デュアルSIM機であれば2つのSIMを1台のスマートフォンで同時に利用することができます。
万が一楽天モバイルが圏外になっても、メイン回線に切り替えれば通信を行うことができるため安心です。
iPhone(SEやXS以降)やPixelシリーズ(3以降)はeSIMと通常のSIMを同時に使うことができるデュアルSIM機ですのでおすすめです。
他の機種も含めて、オススメのデュアルSIM機はこちらの記事で紹介しています。
番外編
勢い余ってメイン回線を楽天モバイルにしてしまった僕ですが、IIJmioの「データプラン ゼロ(eSIM)」というプランが気になっています。
このプラン、月額費用が150円という破格のお値段です。ただし150円では通信ができず、300円支払って1GBチャージすることで利用可能となります(2GB以降は1GBあたり450円)。
そう、楽天モバイルの圏外対策に丁度いいのです。150円を支払い回線をキープし、いざというときだけ300円支払って通信を行う。安心を買うという意味で、選択肢としてはありだと思います。